昭和の団地の窓辺って、なぜか植物の「特等席」でしたよね。
冬になるとポインセチアやシクラメンが部屋をぱっと明るくして、シャコバサボテンは「今年も咲いた!」と家族の話題になる。
セントポーリアやゼラニウムは、気づくと増えていて、ちょっと得した気分。
リビングにはベンジャミンやゴムの木、そしていつの間にか伸び続けるポトス……思い出すだけで、あの頃の部屋の空気まで戻ってきませんか?
この記事では、昭和後期(80年代ごろ)に“おうち鑑賞”として人気だった鉢花・観葉植物を、置き場所あるあると一緒に振り返ります。
最後には「今また育てるならどれがラク?」も、ゆるっと整理します。
まずは、当時の定番を一気に思い出せるように、一覧表からどうぞ。
昭和の団地の窓辺「定番植物」一覧(まずは一気に思い出そう)
「うちもあった!」が1つでもあったら大当たり。
置き場所と役割で見ると、昭和の家の空気がすっと戻ってきます。
| 植物名 | 置き場所(あるある) | 役割 | 昭和っぽポイント | 今育てるなら一言 |
|---|---|---|---|---|
| ポインセチア | 玄関/リビング | 冬の主役 | 年末の“イベント感”が一気に出る | 寒さに弱いので冬は室内で |
| シクラメン | 玄関/窓辺 | 冬の主役 | 冬の定番。家が一気に華やぐ | 直射日光より“明るい日陰”が安心 |
| シャコバサボテン | 窓辺 | 冬に咲く楽しみ | 「今年も咲いた!」で家族の話題になる | 水やり控えめで意外と手がかからない |
| セントポーリア | 窓辺(レース越し) | 室内で花/増える | “窓辺でずっと咲いてる”感が強い | 葉挿しで増やせるのが楽しい |
| ゼラニウム | 窓辺/ベランダ | 増える花 | 切って挿して、いつの間にか鉢が増える | 挿し木が簡単。育てる喜びが早い |
| ベゴニア | 窓辺/明るい室内 | 長く楽しむ花 | “派手すぎない上品さ”で生活に馴染む | 種類が多いので、好みで選べる |
| シンビジウム(洋ラン) | リビング(特等席) | 憧れ枠/贈答枠 | 家が急に“よそ行き”になる | 置き場所と温度が合うと長く楽しめる |
| カトレア(洋ラン) | リビング | 憧れ枠 | 花の存在感が別格。「特別な鉢」 | 管理は少し慣れが必要。でも育つと嬉しい |
| ベンジャミン | リビング(テレビ横率高め) | インテリアグリーン | 置くだけで“ちゃんとした家”感 |
なぜ「団地の窓辺」は植物の特等席だったの?

昭和の団地って、いま思うと“窓辺がステージ”でしたよね。
家の中でいちばん明るい場所。しかも、毎日目に入る場所。だから植物が自然に集まります。
明るい窓辺=家の中の「小さな温室」
外は寒くても、部屋の中は暖かい。さらに窓辺は日が入る。この組み合わせが、鉢花にとってはかなり快適です。
特に冬。ポインセチアやシクラメンみたいな「冬の主役」は、窓辺に置くだけで映えます。家の空気がパッと変わるんですよね。
団地は“置き場所が限られる”から、窓辺が人気になる
戸建てみたいに玄関先に広く置けない。ベランダはあるけど、冬は寒いし風も強い。だから結果的に、室内の窓辺に集まりやすいんです。
そしてここで、団地あるある。窓辺のいい場所は、早い者勝ち。気づくと鉢が増えて、ちょっとずつ詰め詰めになっていく……(笑)
“増える植物”が流行るのも、団地っぽい
セントポーリアは葉挿し。ゼラニウムは挿し木。ポトスも増える。
買い足すというより、家の中で増えていく。この感じが昭和の園芸っぽいんです。育てる楽しみが、そのまま「小さな節約」や「小さな達成感」につながるというか。
- 窓辺は明るくて暖かい=植物の特等席
- 置き場所が限られる団地ほど、窓辺に集まりやすい
- 増える植物は「家の中で趣味が育つ」感が強い
次は、いよいよ昭和の窓辺を一気に華やかにした「冬のスター鉢花」(ポインセチア/シクラメン/シャコバサボテン)に入ります。
冬のスター鉢花(家が一気に華やぐ)
昭和の窓辺を思い出すとき、まず浮かぶのが“冬の鉢花”です。外は寒い。空気は乾く。窓はうっすら結露。そんな季節に、赤やピンクの花があるだけで、部屋が急にあったかく見えるんですよね。
ここでは、団地の家で特に存在感が強かった「冬のスター」を3つ、当時の空気感で振り返ります。
ポインセチア:年末の“イベント感”を連れてくる鉢
ポインセチアは、置くだけで「年末が来た」感じがします。クリスマスの飾りがなくても、赤い葉(苞)があるだけで華やか。玄関やリビングの目立つ場所に置かれて、家の“顔”になるタイプでした。
当時あるあるは、ここ。水やりが難しくて、気づくと元気がなくなる。でも次の年になると、また新しい鉢が家に来る。イベント鉢って、そういう存在だった気がします。
シクラメン:冬の玄関に強い、定番の主役
シクラメンは、冬の鉢花の王道。花が上にすっと立ち上がって、形がきれい。しかも色が多いから、家の雰囲気に合わせて選べる。
団地だと、玄関のたたき周りが狭いことも多いですよね。だから「玄関に置くなら、まずシクラメン」になりやすい。コンパクトなのに華やか。これが強いです。
あるあるは、花がら摘み。お母さんが黙々とやっていて、子どもは「何してるの?」ってなるやつです。
シャコバサボテン:冬に咲いて、家族の話題になる
シャコバサボテンは、冬に咲くこと自体がすごい。気づいたらつぼみがついていて、ある日いきなり派手に咲く。この“予定外の華やかさ”が、家の記憶に残ります。
そして、家庭のスターあるある。「これ、何年もの?」って話になる。毎年ちゃんと咲く鉢は、家の“古株”になっていくんですよね。
この3つは共通して、冬の室内を明るくする存在でした。次のセクションでは、ここから一転して、窓辺で静かに増えていくタイプ。“増えるのが嬉しい花”(セントポーリア/ゼラニウム)に入ります。
増えるのが嬉しい“窓辺の相棒”(セントポーリア/ゼラニウム)
冬のスター鉢花が「飾る花」だとしたら、セントポーリアとゼラニウムは、もう少し生活に近い「育てる花」でした。
派手じゃない。
だけど、窓辺にいるだけで気分が上がる。そして何より、増える。ここが強いんです。
セントポーリア:窓辺の小さな花、葉っぱ1枚から増える
セントポーリアは、花が小さくて可愛い。でも主役は、あのふわっとした葉っぱかもしれません。
昭和の家だと、レースカーテン越しの窓辺にちょこん。鉢も小さめで、場所を取らない。団地にちょうどいいサイズ感です。
そして、あの“魔法みたいな増え方”。葉っぱを1枚取って、水に挿したり土に挿したりすると、根が出て、いつの間にか小さな株ができる。気づけば鉢が増える。家の中に“ちいさな園芸コーナー”が生まれる。
子ども目線だと、正直ちょっと不思議ですよね。「葉っぱなのに、なんで増えるの?」って。
ゼラニウム:挿し木で増える、団地の窓辺の象徴
ゼラニウムは、もっと分かりやすい“増える系”。伸びた枝を切って、土に挿す。それだけで根が出て、新しい鉢ができる。
この「簡単さ」が、昭和の暮らしに合っていた気がします。難しい道具はいらない。特別な知識もいらない。でも、ちゃんと増える。ここが嬉しい。
しかもゼラニウムって、花の色がはっきりしていて、窓辺が明るくなる。外から見ても「この家、ちゃんと暮らしてる」感が出るんですよね。
(団地のベランダに赤いゼラニウム、強いです)
“増える花”は、ちょっとした誇りだった
セントポーリアもゼラニウムも、買って終わりじゃない。育てた分だけ、家の中で増えていく。
この感じが、昭和の主婦の園芸っぽいなと思います。「うまく根付いた」だけで、ちょっと勝った気分。家の中に、小さな達成感が積み重なっていくんです。
次のセクションでは、花から少し離れて、リビングの“インテリア担当”。ベンジャミン/ゴムの木/ポトスの「昭和の家あるある」に入ります。
リビングのインテリアグリーン(ベンジャミン/ゴムの木/ポトス)
窓辺が“花の席”だとしたら、リビングは“緑の席”。
昭和の団地のリビングには、観葉植物がよく似合いました。
派手な花じゃないのに、部屋がちゃんとして見える。なんなら、ちょっと大人っぽく見える。この「インテリア効果」が、観葉植物の強さです。
ベンジャミン:置くだけで“ちゃんとした家”感が出る
ベンジャミンは、昭和のリビングの主役級。細い枝に葉がたくさんついていて、見た目が軽やか。大きめの鉢に入っていると、それだけで“インテリアっぽい”空気が出ます。
置き場所あるあるは、テレビの横。あの頃の家って、テレビが中心にあったじゃないですか。その隣にベンジャミンがあると、部屋が急に整って見えるんです。
ただし、これも昭和あるある。場所を変えると、葉っぱが落ちる。「えっ、どうしたの?」ってなる。それでもまた元気になって、何事もなかった顔でそこにいる。ちょっと気まぐれ。
ゴムの木:つやつやの葉が“背伸びしたい部屋”に似合う
ゴムの木は、葉が大きくてつやつや。この存在感が、リビング向きでした。
植物なのに、どこか家具っぽいんです。部屋の角に置くと、空間が締まる。そして「大人の家」感が出る。
ゴムの木も、丈夫なイメージがありますよね。“とりあえず置いておけば、それなりに育つ”っていう安心感。忙しい家ほど、こういうタイプが強いです。
ポトス:垂れて、伸びて、気づけば増えている
ポトスは、昭和の家で見かけた率が高い気がします。棚の上、冷蔵庫の上、タンスの上。高いところから垂らして楽しむのが、あの頃の定番でした。
そしてポトスは、とにかく伸びる。気づくと長くなって、また切る。切ったら水に挿す。そしたらまた根が出る。
つまりポトスは、“増える文化”の代表。セントポーリアやゼラニウムと同じく、家の中で増えていきます。
観葉植物は「暮らしが回っている」感じを作ってくれる
観葉植物って、花みたいに派手に季節を告げるわけじゃない。でも、そこに緑があるだけで、部屋が落ち着く。
昭和の団地のリビングに観葉植物が似合ったのは、限られた空間の中で、暮らしを心地よく整えたい気持ちがあったからかもしれません。
次のセクションでは、最後の“憧れ枠”。シンビジウム/カトレアなどの洋ランと、ベゴニアの話に入っていきます。
憧れの洋ランと、長く楽しむベゴニア(シンビジウム/カトレア/ベゴニア)
昭和の家の植物って、よく見ると役割が分かれていました。増える花、冬のスター、リビングの緑。そして最後に、ちょっと特別な「憧れ枠」があります。
それが洋ラン。シンビジウムやカトレアは、鉢が一つあるだけで部屋の格が上がる感じがしました。
シンビジウム:リビングが一気に“よそ行き”になる
シンビジウムは、花の本数も多くて豪華。背が高くて存在感があるから、置く場所も自然に決まります。たいてい、リビングのいちばん目立つ場所。
しかも洋ランって、当時は「特別な花」感が強い。買うというより、贈答でもらうイメージがありませんか?来客のときは、ちょっと誇らしい。
子ども目線だと、ここもあるある。「触っちゃダメ!」と言われる鉢。大事にされているからこそ、ちょっと緊張する存在でした。
カトレア:花が“別格”で、ひと鉢が事件
カトレアは、花そのものが派手で、目を引きます。“洋ラン”と聞いて想像する豪華さ、たぶんこれ。だから、家にあるとインパクトがすごい。
シンビジウムが「大きく豪華」なら、カトレアは「花がドン!」という感じ。咲いた瞬間に、家の空気が変わるタイプです。
ベゴニア:派手すぎないのに、ずっと可愛い
そして、もうひとつ。洋ランほど“事件”じゃないけれど、じわっと長く楽しめるのがベゴニア。
ベゴニアは、種類によっては花も葉もきれい。室内の明るい場所なら育てやすくて、窓辺に馴染みます。「ちゃんと手をかけてる家」感が出るのに、気負いがない。
洋ランが“晴れの日”なら、ベゴニアは“日常のきれい”。このバランスが、昭和の家の植物っぽいなと思います。
ここまで出てきた植物を「昭和の団地の窓辺」の風景として、短く回収して締めます。
まとめ:昭和の団地の窓辺は、小さな“季節のステージ”だった
昭和の主婦が育てていた植物を並べてみると、ただの趣味じゃなくて、暮らしの作り方だったんだなと思います。
冬には、ポインセチアやシクラメンが家を明るくして、シャコバサボテンが「今年も咲いた!」を連れてくる。
窓辺では、セントポーリアとゼラニウムが静かに増えて、いつの間にか鉢が増える。
リビングには、ベンジャミンやゴムの木が“ちゃんとした家”の空気を作って、ポトスがのびのび垂れていく。
そして、シンビジウムやカトレアがあると、部屋は一気に“よそ行き”になる。
派手なイベントはなくても、季節はちゃんと家の中に来ていた。団地の窓辺は、そんな小さなステージだった気がします。
もし今、同じ雰囲気をもう一度作るなら。
「増える」枠はポトスかゼラニウム。
「冬の主役」枠はシクラメンかシャコバサボテン。
ここから始めると、昭和の窓辺がすっと戻ってきます。
あなたの家の窓辺には、何がありましたか?


